<日々の出来事> ボストンで歯医者に行く (その4)

根管治療の専門医による歯の手術が無事終わり、先週土曜日にもとの歯医者に行ってきました。そこでの治療はたぶん今まで受けた歯の治療の中で最長記録ではないでしょうか。11時の予約だったものの前の人の治療が終わらず始まったのは約1時間後。ちなみに私が歯医者を出たの4時頃でした。あまりに私の治療が長引いたため、その次に予約を入れていた人は1時間半待たされた挙句予約をキャンセルしなければならなくなりちょっと申し訳ない気分。

今回の目的は前歯4本の詰め物を詰め直すことでした。まず歯のクリーニングということで歯石取りが始まりました。器具でガリガリと歯と歯の間や歯と歯茎の間を削っていきます。ちょっと痛かったですが半年に1回くらいはやっておくべきだということでガマン。その後歯医者が前歯を電動ドリルでウィ~ンというあの歯医者独特の音とともに削っていったのですが、これがいつまで経っても終わらない…。何か嫌な予感がしました。

1時間半くらい経ってようやく削る作業が終わったときトイレに行きたくなって席を立ち、洗面所の鏡で前歯を見たら何かペラペラになってる!!そんなぁ…。トイレから戻った後先生が説明されたのですが、「詰め物を取ってみたけど虫歯が相当進んでいてこれだけ削らざるを得なかったよ。」と言われ、それまで日本で毎年受けていた歯科検診を思いっきり恨みました。思えば8年前の治療以来毎年受けていた歯科検診では「前歯の詰め物はいつか取らないといけないと言われているのですが、これまだ大丈夫ですか?」と毎回わざわざ聞いていたのですが、目視だけで「大丈夫だよ」と言われてそれを信じていた私がバカだったということです。でも8年前に虫歯治療をしたときの歯医者は「これは2~3年で取り替えたほうがいい」と言っていたのにそれをやらなかった私が悪いということ?でも歯医者が「大丈夫」と言えばそれを信じるでしょ…それじゃあ何を信じればいいの?あらゆる思いが脳裏をよぎりました。

さらに1時間半くらいかけて再度詰め直しをしてもらったのですが、その後にも「これでも2~3年、手入れがよければ5年くらいはもつかもしれないけどできればそれまでにクラウン(差し歯)にしたほうがいいと思う。今はもう元の歯よりも詰め物の割合のほうが多くなっているから、その分前歯は弱いよ。だから何かにぶつかったりした拍子に前歯が折れやすいから気をつけるように。今度直すときは自分の歯はないと思ったほうがいいね。」と言われさらにショック。4時間もの間頭を下にして仰向けの姿勢になり、しかも口を開けたままだったのでグロッキー状態だった私にさらなる精神的ダメージを与えてくれました。クラウンにはいろいろ種類があり、多くの場合保険診療の対象となるのは樹脂製のものです。でもこれだと差し歯だと明らかにわかってしまいます。見栄えと耐久性を求めるならセラミックです。樹脂製クラウンだとまた何年か経ったらやり直して、年をとったら入れ歯になる可能性が高く、生涯で見ると結局あまり変わらないのかもしれません。入れ歯がイヤであればお金をかけてもセラミックにすべきなのでしょう。

帰り際、「セラミッククラウンにするといくらするのですか?」と尋ねたところ返ってきた答えは1本2000ドル!!4本で8000ドル!!今の為替相場だと約90~95万円です。日本の歯科だと保険外診療で1本15~18万円くらいだそうですが、アメリカのほうが技術は発達しており出来上がりは良いそうです。それに一部は保険が使えるみたいですし。どうせやらなければいけないのであれば今のうち(とはいっても保険の限度額がリセットされる来年度)にやっておくか、あるいは2~3年待つか…また悩みの種が増えてしまいました。今日の治療でも1000ドル以上かかっているのに。私の今年度の歯科治療の保険限度額にだんだん近づいてきました。親知らずを抜くのにだってお金かかるのに、どうしよう!?

a0079741_013263.jpg4時間あの姿勢を保つことは相当体に負担だったらしく、帰りの道中土曜の夕方多くの人で賑わっているボストン市内の風景もかすんで見え、帰宅後は食事もそこそこに夜の7時くらいから寝込んでしまいました。日本の歯医者はわりとゆっくりと時間をかけて(悪く言うとダラダラと)治療をするので私が受けた今回の治療はたぶん日本だったら予約4回分くらいだったと思いますが、苦痛は1回で済んだわけだしもう当分行かなくて良いと思うととりあえず学期中は歯のことを考えなくて良いからこれで良かったのかとも思ったりもします。

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今回の一連の経験から得た教訓:
① 本当に虫歯かどうかはレントゲンを撮らないとわからない
② 歯科検診はいい加減…歯科衛生士でなはく歯医者に見てもらうこと、また歯医者を選ぶこと
③ 歯は長~い友達…ちゃんと手入れをしてあげましょう

①②は本当に身をもって感じました。特に②については、大学受験の頃通っていた塾の塾長が「歯医者を選ぶ際、できれば出身大学を調べたほうがいいですよ。」と言われたのを思い出しました。その塾長によると、「医学部は医師の国家試験がそこそこ難しいし仕組み的に一定水準が保たれるようになっているが、歯学部は偏差値が低いところもあり国家試験もそれほど難しくないから、ある一定水準かどうかを見るにはとりあえず出身大学を見たほうがいい」ということでした。確かに偏差値がその人の能力の全てじゃないけど、勉強ができない人に自分の体をいじくられるのはちょっと勘弁、と思います。

というわけで歯は大切にしましょう!私の友人・知人にも「この人虫歯だな」と思えるような人や歯肉がある部分だけ色が違っていたりという人が何人かいます。言いにくいし私がそのタイミングで指摘することが必要かと言われると何ともいえないので私から指摘したことはありませんが…。歯の問題って環境問題と似ていて、以下の要素が大きいと思います。誰かから指摘される前に自分から気付いていただければなぁ…と思います。
・進行が遅くてそのままでも当面何とかなる
・気づいたときには手遅れあるいはそれ寸前のことが多い
・本気で対策しようとすると莫大なお金がかかる、また痛みを伴う

(「ボストンで歯医者に行く」シリーズはひとまずこれで終了といたします。また来年再開するかもしれません。)
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by coast_starlight | 2006-08-29 00:18 | 日々の出来事


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