<旅行> 上海にて

上海に行ってからもう一ヶ月が経ってしまいました。早いものです。そのときのことを思い出し、自分への備忘録も兼ねて書いてみます。

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<一日目>

夕方、成田空港から中国国際航空(エアーチャイナ)便に乗り上海へと向かいました。成田から上海浦東空港へは約3時間ちょっと。でもいずれの空港も市街地から遠いのでドアツードアでは8時間くらいかかりました。今月末から羽田と上海虹橋空港を結ぶ便が開通すれば、ドアツードアの移動時間は2~3時間くらい縮まると思います。それまで待とうかな、と実は少し思っていたのですが…。チケットを買ったのが2週間ほど前だったので安いチケットがあまりなく、また時期的に空席があまりなく、一番安いエアーチャイナでも8万円くらいしてしまいました。ボーイング757-200の機体はほぼ満席で、日本人観光客とおぼしき人はほとんど乗っていませんでした。しかし私の隣にいた男性2人組は偶然にも日本人でした。入国審査の書類を書くとき筆記用具を忘れたことに気づき、その方達が英語がほとんどわからない様子だったので「何が書いてあるかご説明しますから、その後ペンを貸してくださいませんか?」とお願いし、ペンを貸してもらうついでに少し雑談をしていました。

「中国は初めてですか?」

「いや、三回くらい行ったことあるけど、毎回食事はあんまり楽しくないねー。日本からカップめん持ってきているし。」

「私は初めてなんですけど。胃腸あまり強くないんでお腹壊すかもしれませんね。ところで空港から市内へはタクシーで行こうかと思っているんですけど、どれくらいかかりますか?」

「いつも迎えに来てもらっているからよくわからない。ところで今回買ったチケットはいくらだったの?」

「8万円しました。これが高いのか安いのかよくわからないのですが、どう思いますか?」

「高いと思う。俺らは4~5万円でとったかな。」

「確かにもっと早くとれば安くあげられたのだとは思いますが。上海ではどういうところが見所だと思いますか?」

「上海もあんまり遊べるところないんだよね。女も買えないし。その辺すっごく厳しいから。」

「はぁ…そうですかぁ…」

それって私に話すことか??と思いながらこう返すしかありませんでした。このおじさんたちは一体何者だったんだろう…。

そんなわけで夜中の12時頃上海に到着した私は、恐る恐るタクシー乗り場でタクシーを拾い、行き先を中国語で書いた紙を運転手のおじさんに見せて目的地へとたどり着きました。到着したのは徐家匯というところにある(おそらく)外国人向けのマンションで、見た目は結構高級そう。21階の部屋にたどり着くと、彼が出迎えてくれました。

「あぁ、よく来たね!」

「この前は運が悪かったよね。私がボストンを発った日に連絡くれていたみたいで、すれ違いになっちゃって。」

その日は遅かったので、私は挨拶もそこそこにすぐシャワーに入って寝てしまいました。

ちなみに「余分な部屋があるからそこにいればいいよ」と言ってくれてはいたものの何となく一人では行く気になれず、もう一人韓国系アメリカ人の女友達(ケネディスクールの同級生)を誘い彼女もそこに滞在しました。単なるルームメート的感覚で「家に泊まりなよ」と言ってくれたのだろうと思うし、長い友達付き合いから何もあり得ないということはわかっていますが(私もその辺理解するのに十分年をとっている)、同性の友達を誘わないと行く気になれなかったところに「やっぱり自分は日本人なんだなー」と思いました(カルチャーの問題というより、個人の感覚の問題かもしれませんが)。あとは、彼女も彼と同じファンド関係の仕事をすることになっていたので、同じ業界だしいろいろ話も合うんじゃないかな、と思ったからというのもありました。いずれも、留学していなかったらおそらく会うことのなかっただろう人達です。


<二日目>

a0079741_22282850.jpg前の日の到着が夜遅かったこともあり朝10時くらいまでボーッとしていたのですが、友人が「新天地に行こう」と言うので連れて行ってもらいました。新天地(シンタンディー)は古い建築を残しながらもスターバックスなどのカフェやレストラン・お店が入っているところです。そこで軽く食事をして散策した後、彼が勧める飲茶の店に連れて行ってもらいました。でも残念なことに私はそこでちょっとお腹をこわしてしまいました。おそらく「ウェルカム・トゥー・チャイナ」の軽い洗礼を浴びたのだと思います。

ところで私は漢字が一通り認識できるものの(簡体字なので限界はありますが)中国語で何と読むかはわかりません。一方、彼は中国系アメリカ人で中国語を話すことはできますが漢字が読めません。音だけでちゃんとわかるんだ…とかなり不思議な感じがするのですが。従って私の持っているガイドブックにある通りの名前や地名(漢字でのみ書かれている)を伝えるときに非常に苦労しました。従ってこの日私達が行ったところが新天地だということがわかったのは、家に戻ってガイドブックを見返してからでした。

昼は家の近くにある足裏マッサージ屋を勧められたのでそこに行きました。60分で1500円くらいと、日本の4分の1!地元の店に行ったらもっと安いかもしれませんが、腕前や清潔感が気になるところ。今回行ったゴールデンリゾートというところはあまり宣伝をしていないためか、ホテルのスパのような雰囲気でも手ごろな値段でお得な気がしました。


<三日目>

a0079741_22291045.jpg午前中からどうも体の調子が悪かったので「ごめん、何か体調悪いから寝ててもいいかな?」と言って昼間は一人で部屋で寝ていました。彼は既に仕事に行っていませんでしたが、もう一人の女友達がそろそろと起きてきて「大丈夫?」と気遣ってくれました。そこに突然家の鍵を空けて女の人が入ってきてビックリ!週3回メイドのお姉さんが掃除や洗濯をやるために来るのだそうですが、その間は何か落ち着きませんでした。確かに部屋はホテルのようでやけにキレイだし、でもそういうことを彼がまめにしているとも思えないので、妙に納得がいったのですが…。私も家事があまり好きなほうではないので、家事をやってくれる人がいればなーと思うことはありますが、全く人任せにするとなると何か躊躇します。たぶんそういう自分がイヤなんだと思います。仕事で時間をとられて真面目に家事をやるヒマがないときもありますが、そうでなければある程度はやるし、生活している時間の中の一定割合は家事に使わないと自分の中の「人間らしい生活」の定義に合わないような気がして落ち着かないのだと思います。とはいえ本当にこういうメイドサービスを頼んだら、楽チンでやみつきになってしまったりして。そのうち彼が戻ってきて「これサンドイッチ買って来たよ。(私が「ツナサンド買ってきて」と頼んでいた)僕は彼女をどこかお昼に連れて行くから」と言って二人でどこかに行ってしまいました。昼の3時くらいに戻ってきた彼女に聞いたら飲茶に行っていたそうです。

夕方は彼女と再びマッサージ屋に行き、至福のときを過ごしました。その後どこかのベトナム料理屋に夕食を食べに行き、川のふもと(英語ではbundという)で彼と合流し3人でお酒を飲みに行き帰宅しました。


<四日目>

a0079741_22293855.jpg彼は何かやることがあったらしく、女友達と二人で蘇州に行きました。上海駅(旧駅)から特急列車で行ったのですが、まず切符をとるのが大変でした。切符がとれるかどうか気がかりということで私達より早く起きて彼は上海駅に先に切符を買いに行ってくれたのですが、行きは良いものの帰りが夜9時半発のものしかとれず、蘇州へ長く滞在することになってしまいました。蘇州では何と言ってもタクシーを拾うのに一苦労。タクシー乗り場はものすごい人だし、誰かが降りているところにすかさず入り込むくらいの図太さがないと日が暮れてしまう、と思いました。そんなわけで短距離のときに利用したのは人力車!でもよく考えたら日本の観光地でも環境対策でベロタクシー(自転車あるいは人力車のタクシー)が出始めているし、実はこれって時代の最先端?と思ってしまいました。でも二人で乗っていると、暑い中一生懸命自転車こいでいるオジサンが結構気の毒に思えてしまいました。それが仕事なんだとはわかっていても、です。彼女は後でこのオジサンと一緒に写真を撮りたい、と言い出し、これにはオジサンもビックリ!私は撮らなかったですが、彼女にはいい記念写真になったのでしょうか。

a0079741_2230385.jpg蘇州にはいくつかの庭園があるのですが、そのうちの一つにしか行く時間がありませんでした。でもそれでもだいぶ満足でした。庭園でボケーッとして彼女と留学時代の話をしたり、お互いの今後のことについて話したりと、有意義な時間を過ごすことができました。彼女とは7月に一緒に駒込の六義園にも行き、そこでもいろいろおしゃべりしていたのですが、環境が変わると話す内容も微妙に変わっていたような気がします。

帰りは庭園から駅まで行こうとするもこれまたタクシーがつかまらず、バイクタクシー(タイでいうトゥクトゥクみたいなもの?)で駅まで向かったのですが、これが超スリル満点で一瞬死ぬかと思いました。大通りは車道とバイク・自転車専用道に分かれているのですが、バイクタクシーはいずれも通れるらしく(と運転手が勝手に解釈しているのかもしれませんが)、両方の間を頻繁に車線変更するので、この二つの道を隔てる街路樹に何度かぶつかりそうになりました。他の自転車やバイクにもすれすれのところで当たりそうになるし。遊園地のジェットコースターよりも冷や汗かきました。

a0079741_22304368.jpg駅に着いてから列車が出るまで2時間くらいあったのですが、他にどこへ行く気力もなく、とりあえず近くの店で晩ごはんを食べてそこで待とうということになりました。駅前とはいえそんなにお店があるわけでもなく、私達は仕方なく水餃子のチェーン店みたいなところを見つけてそこで水餃子(メニューがそれしかない)とお茶を頼みました。超ローカルなお店で彼女はあまり食べる気がしなかったのか、「一応食べるそぶりはするけど何か食欲が出ない」と言ってほとんど食べていませんでした。私は「え、結構おいしいじゃん」というノリで彼女の分も全部食べてしまいました。黒酢をつけて食べる水餃子の味はそんなに悪くありませんでした。でも全部食べたのは、もったいないという気持ちよりも、そのまま下げられてこの残飯を誰かが食べるのかと想像するとそれがたまらなくイヤだったからだと思います。お店には、空のペットボトルを目当てに歩き回るホームレスらしき人もいました。この人達と比べれば私達はかなり良い暮らしをしているのだな、と今更ながらに思いました。

発車30分前くらいに駅構内に入り、お目当ての列車の待合室で待っていたのですが、カップめんを食べている人が多いからか待合室が何か臭う。何と待合室でお湯がもらえるのです。中国の人は基本的に温かいものしか食べないと聞いたことがありますが、これにはビックリ。それにしてもどこも人人人…で気疲れしました。そんなわけで夜11時くらいに家に戻ったときはもう心身ともにクタクタ。友人にも「地元民がするような観光ツアーをしてしまったね」と言われてしまいました。



<五日目>

再び女友達と二人で上海市内観光をしていました。私は中国語会話力ゼロですが漢字の意味は何となく理解でき、彼女は中国語が少ししゃべれるということで、二人なら何とかいろいろ回ることができました。行ったのは豫園(庭園)と東方明珠塔(パールタワー)にある歴史博物館。東方明珠塔のある浦東(プドン)に行くには、地下鉄かタクシーで川を越えるか地下トンネルを走る観光ゴンドラに乗るかのいずれかですが(バスでも行けるのでしょうが我々にはその能力がありませんでした)、とにかく暑かったこともあり歩くのがおっくうで、タクシーもなかなかつかまらなかったので観光ゴンドラに乗りました。これが超不思議な演出をしており、ディズニーランドのスペースマウンテンに乗っているときに見えるタイムトンネルのような人工的照明で、「何でたかが川の反対側に行くのにこんなに派手にしているんだ?」と突っ込まずにはいられませんでした。

a0079741_22312317.jpg上海歴史博物館は、ガイドブックではあまり大きく取り上げられていませんが、個人的にはオススメです。蝋人形や各種模型を通じ上海の歴史を知ることができます。ただ1930年くらいで止まっているのが気にかかるところですが。博物館を出た頃には既に夜の7時になっており、偶然にも何か催し物をやっており、こんな曲芸も見ることができました。こういう曲芸をできる人が無料イベントでも出てくるところが「さすが上海雑技団を擁す上海だな」と思いました。

最後の晩ということで我々3人+彼の友人の4人でラピスラズリというお店に食べに行きました。ここは租界時代にフランス人が住んでいたエリアにあるレストランで、昔の邸宅を改造した雰囲気は悪くなかったのですが、食べ物が高い!!しかも店員の愛想もあまりよくないし…。一人当たり5000円くらいして、思わず「東京のほうが同じ値段でももっといいもの食べられるよ」とつぶやいてしまくらい残念な思いをしました。

ところでレストランで食事をすると店が発行する領収書とは別に公的なレシート(収入印紙に近いかも)なるものが発行されます。例えば食事代が150元だったら100元レシート1枚+50元レシート1枚といった感じで、定額のレシートを複数枚組み合わせてもらえます。これにはスクラッチくじがついており、当たる確率は低いですがキャッシュバックのチャンスがあるそうです。このくじはおそらく客がちゃんとレシートを受け取るためのインセンティブなのだと思います。この公的レシートの目的はお店が帳簿を不正につけないようにすることのようですが、交際費などの経費処理をする際もこれが必要になるのだそうです。



<六日目>

彼女は朝早くの便で北京経由ソウルへと旅立っていきました。私はまたまた体調を崩してしまい、午前中は部屋で寝ていました。朝彼女を見送るときに彼が「何か食べ物でも買ってこようか?」と言うので「うぅん…パンか何か買ってきてくれるとうれしいな」と言うと彼が買ってきたのはマクドナルドの朝ごはん!「パンケーキとかだったら食べられる?」とは言うのですが、おいおい、胃腸の弱い私にそんなもの食べさせるなよ…と少し思いました。いや、買って来てくれたことを素直に感謝すべきなんだろうけど、何かズレてるよなー。

結局昼前まで部屋で休み、昼ごはんを近くの「日本食屋」に食べに行ってから空港に向かいました。「この店は僕の友達が勧めていたところなんだけど」と言うけど、日本人が勧める日本食屋ならともかくねぇ…。お店はオーダービュッフェ方式で、決まった値段を払ったらメニューにある好きなものを何でもオーダーできるという形式でした。私は100元(1500円)くらいしたにもかかわらずオーダーしたのはししゃもやとろろ、ゴハンに野菜と元が取れないようなものばかり。まあ代わりに彼が刺身などを思いっきり頼んでいたから(彼は身長190センチほどあり体格も良く、ビュッフェの時は恐ろしいほど食欲旺盛であることは前から知っている)二人で割れば100元分かな、と思いました。

空港までタクシーで行き無事エアーチャイナ便に乗り成田空港に着いたときには、妙な安堵感を覚えました。「もう当分はいいかな」と思いつつもまた行くんだろうな、たぶん。毎日あれこれハプニングがあって、それはそれで楽しかったし。今月末から羽田~上海虹橋便が飛ぶようになれば上海に行くのもだいぶ楽になると思います。上海へは2万マイルで行けるし。その前に、もっと胃腸と体全体を鍛えておいたほうが良いかも…。


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今週は、彼のふるさとに出張です。とっても遠いです。

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by coast_starlight | 2007-09-17 22:35 | 旅行


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