2006年 08月 27日 ( 1 )

<旅行> アイスランド

a0079741_12333922.jpgグリーンランドに行く前に(というよりそれ以前にコペンハーゲンに行く前に)アイスランドに2泊しました。ボストンからはアイスランド航空のノンストップ便が出ており、4時間ほどでアイスランドに行くことができます。アイスランド航空はアイスランドに行くだけでなく、ヨーロッパ各都市に行くのに便利です。コペンハーゲンまではレイキャビクから2時間弱でした。ボストンのようなニューヨークやワシントンDCほど大きくない都市からヨーロッパに行くにはヨーロッパ各都市へのノンストップ便はあまり飛んでいなくて、あったとしてもノンストップ便であるが故にチケットがあまり安くならないという難点もあります。アイスランド航空の便はこれらの大都市のみならずボストンやミネアポリスからも出ていて、アイスランドに用事はないけれどヨーロッパに行きたいという人たちの需要をうまく取り込んでいると思います。

アイスランド航空でレイキャビク経由で行けば、
・アイスランドの位置的にヨーロッパ各都市への飛行距離が短くて済む
・空港が小さいが故に乗り換えが楽(ヒースローやドゴールと比べればその差は歴然)
・チケットもわりと安い
といったメリットを享受することができます。ただしアイスランド航空はどのアライアンスにも加盟しておらず独自のマイレージプログラムを運営しているため、マイルをためるという観点からはあまりメリットはありません(でもマイレージプログラムすら存在しないエアーグリーンランドよりはるかにまし)。アイスランドは人口30万人足らずの小さな国です。この小国が先進国としての水準を維持するためには収入源の確保が大事です。アイスランドに直接用事がない人を上手く取り込んで自分達の国の収入につなげていると思います。加えてちょっとストップオーバーして立ち寄ってくれる観光客がいたらもっとうれしいな、ということでしょう。私はまんまとその思惑にはまってしまいました。


a0079741_12364539.jpga0079741_12344644.jpgアイスランドは一にも二にも物価が高い!この一言に尽きます。ここ15年ほどでアイスランドの国の経済水準は相当良くなり、それにつれて物価も上がったのだそうです。写真は空港で食べたハムチーズサンドとオレンジジュースですが、値段がそれぞれ約1000円と500円ですよ!信じられなーい!当座の食料を持ち込みたい気持ちになることを保証いたします。もう1つの写真は、港の近くの食堂で食べた昼食です。白身魚のメインディッシュにサラダ・パン・スープ・コーヒーがついて1700円くらい。これが現地ではかなりお得な値段だということが想像して頂けるかと思います。ここの食堂は大衆食堂みたいなところで、漁師など水産業に携わるおじちゃんやお兄ちゃんの社交の場となっていました。そこに一人紛れ込んだ私は少し居場所に困ってしまいましたが、おなかが空いていたのでお構いなく入って食べていました。

a0079741_1238129.jpgレイキャビクでいろいろな店に入って思ったのですが、全体的に物価が高い中で特に高いのが本(アイスランド語の本)の値段だと思いました。アイスランドの人口は約30万人ですから、仮に1万部売ろうとすると人口の3%ちょっとの人たちにお買い上げ頂く必要があります(1人1冊として)。たぶんそれだけでベストセラーでしょう。普通の本なら日本だと専門書レベルの数千冊しか刷らないとなると自ずと1冊あたりの値段は高くなると思います。例えばダビンチコードのアイスランド語訳は1冊5000円くらいでした。写真集や図鑑みたいな大きな本は平気で2~3万円します。またいずれの本屋にも英語の本が普通に置いてありました。アイスランド語訳するコストに見合う本はあまりないと思います。アイスランド人は学校でアイスランド語の他に10歳前後からデンマーク語(1944年までアイスランドはデンマーク領でした)と英語を勉強しますしレイキャビクだと外国人観光客も人口に比べれば多いですから、たいていの人は3ヶ国語ができます。なので英語に日常的に触れる機会が多いため英語の本や雑誌を読むのも大して苦にならないのかもしれません。ちなみにアイスランドの作家は自分が書いた作品を(適当な訳者が見つからないからという理由から)自分で英語訳することもよくあり、映画も英語版がそのまま上映されるのだそうです。こういう環境で生活していればイヤでも英語がうまくなると思います。


a0079741_12401255.jpgアイスランドの観光資源はその広大な自然です。イメージとしてはだだっ広くてゴツゴツしているといった感じだと思います。背の高い木が存在せず夏でも牧草や芝生のような植物くらいしか生えていません。また岩肌がそのまま露出したような場所が多く、植物が生えにくいというのも理由としてあるかと思います。アイスランドの各種観光スポットへはレイキャビクからあらゆるツアーが出ていますので、それに参加すれば個人でも楽に回ることができます。というよりそれ以外にあまり方法がないといったほうが正しいかもしれません。私はハイキングツアーと夜の間欠泉・滝めぐりのツアーに参加しました。夜のツアーといっても真夏は日が沈みませんから多少薄暗い程度です。かえってその薄暗さが独特の雰囲気をつくっていて昼のツアーとは違った趣でよかったと思います。

-----
a0079741_1241080.jpgところで、ホテルがあまりに高すぎるのでアイスランドではやむなくユースホステルに宿泊しました。そこで撮ったのがこの写真。一見普通のお菓子の自動販売機なのですが、左下のオレンジ色の箱は何だかわかりますか?何とこれ、コンドームです。コンドーム大手のグローバル企業であるDurex社のオレンジフレーバーコンドームだそうですが、これを見た私は思わず固まってしまいました。(全くの余談ですが、Durex社のウェブサイトにあるTVCMの動画を見てさらに絶句…今日本ではこんなコマーシャルがやっているんですか…。)

「ちょっと待ってよ。ユースホステルって『健全な青少年の育成』が目的じゃないの??」

男女別相部屋が原則で、旅行を通じ自然や文化に親しむ青少年を格安の宿を提供することによりサポートする場所がユースホステルの存在目的だと思っていた私にはそういうこととは縁遠いイメージ(?)があったのですがこれにはビックリ。ちなみにレイキャビクに限らず多くの海外のユースホステルでは男女混合相部屋のところがあります。私は幸いベルギーから来たおばさんのグループと同じ部屋でわりと静かでしたけど…。ボストンに戻ってから同級生の女の子に写真を見せてこの話をしたら「素晴らしいことじゃない。とってもプラクティカルで意味のあることだわ。」と大絶賛していました。現にそういうことがあるから売っているのだろうし、確かにパブリックヘルスの観点から言うと良いことなのかもしれないけど…そんなに大絶賛しないでよ。ユースホステル内でそんなことが起こっていたら私が同じ部屋の人間ならたとえ寝ていて気づかなかったとしても想像するだけでイヤだってば。だいたいユースホステルなんかに泊まるなよ…と言いたくなります。現実に起こっている現象に対してどう対処すべきか、と冷静に考えられた末の結論としては納得いくのですが、「何かなぁ~」という気持ちになってしまうのは私が日本人だからでしょうか?


a0079741_12415272.jpgアイスランドに観光で訪れた人がほぼ必ず行くのがここブルーラグーンだと思います。ここは空港から近く、レイキャビクで乗り換え待ちの時間つぶしに行こうと思えば行けます。ちなみに空港はレイキャビク市内からは50キロくらいあり、東京都内~成田空港間並みに遠いです。ブルーラグーンは地熱を利用した温泉で、白濁した青緑色の温泉が際限なく広がっています。でも現在大規模な拡張工事が行われているため見栄えは今ひとつでした。実は、私がここに来たのは2回目。1回目は学生最後の春休みに大西洋横断の途中に立ち寄りました。そのとき初めて見た神秘的な色の温泉が終わりなく続く光景にただただ感動したものの、一人で来た私はその気持ちを共有する相手が誰もおらず「次に来るときはこの気持ちを共有できる人と一緒に来たい!」と心に誓ったのでした。

なのに、6年半経った今、また一人で来てしまった…。

-----
日本からアイスランドというととっても遠い国というイメージがあると思います。確かに近くはないですけど極端に遠いわけではありません。例えばスペインに行くのと比べて飛行時間は同じか短いくらいだと思います。アイスランド航空は東京にも事務所を開設しておりますし、最近アイスランド大使館が日本にもできました。ヨーロッパ方面にご旅行を検討されている方は、是非アイスランド滞在も選択肢に入れられることをお勧めいたします。
[PR]
by coast_starlight | 2006-08-27 12:52 | 旅行