2007年 04月 07日 ( 1 )

<授業のはなし> 当たれば大きいのだが

私が中学生の頃、広島東洋カープにランスという外国人選手がいました。1987年のシーズンには、規定打席(*下記参照)に到達した選手の中で最も打率が低かった(2割1分8厘)にもかかわらず39本のホームランを打ちその年のホームラン王に輝きました。その次の年は79試合に出場し打率は1割8分9厘でホームランは19本。88年のシーズン終了後日本を去っていきました。本名はリック・ランセロッティ。ロードアイランド州出身のアメリカ人で、広島退団後何とボストン・レッドソックスでプレイしていたこともあるそうです。引退後はニューヨーク州バッファローに移りそこで野球学校を開校し、現在その学校の経営者なのだそうです。同じ時期に「ブンブン丸」として名を馳せたヤクルトスワローズの池山選手も同じようなタイプのバッターでしたが、ランスのほうが「ホームランか三振か」の分散が激しかったような気がします。ゆえに私の中ではランスのほうがより記憶に残っています。そのギャップの激しさから、ランスは私の好きな野球選手の一人でした。ちなみに当時最も好きだったのは中日ドラゴンズの彦野選手。一番打者なのにがっちりした体格でホームランも打てる、足も速くてセンターを守っていたという、ほかの球団にいないタイプの一番打者であったことに惹かれたのかもしれません。

私も普段の授業ではあまり発言をするほうではなく、してもあまり大したことが言えないで空振りした気持ちになって沈んでいることが多いのですが、ごくたまに予想外の拍手を受けたり授業終了後「君のあの発言は良かった」とか知らない人から声をかけられたりします。昨日も交渉術の授業で、自分のグループの交渉結果がなぜそうなったかという計算の根拠を説明していたのですが、私が「これって算数の問題じゃん、簡単簡単」と思っていたら実はそのやり方を思いついた人はあまりいなかったらしく、私が説明し終わるとなぜか歓声と拍手が…。「えっ、何で!?」と私のほうがビックリしてしまいました。でも聞こえていた声は歓声ではなく、私があまりに淡々と式を説明していたからあっけにとられていた「えーっ、何この人!?」という声だったのかもしれません。

でも当の本人はそんなに気持ちよかったかというとそうでもなく、普段とのギャップの大きさにどうしても意識がいってしまって「あぁー、コンスタントに意味あることが言えればなー」というイチロー型を目指したいという落ち込みの気持ちのほうが大きかったような気がします。ケネディスクールでコンスタントにヒットを打つには、日々の授業で課されるリーディングをちゃんとすべきなんだろうな。いや、読むには読んでいるけど読んでもわからないんだよ!!…たぶん私はケネディスクールでは、どちらかというと頭の悪いほうのグループに入ると思います。本当にできる人は、日々のたゆまない努力もあるだろうけど、コンスタントに意味ある発言をしています。残り少ない留学生活ではありますが、いつ打てるか分からないホームランを目指すのではなく、しかるべきときに確実にヒットを打てるようになれるよう努力を重ねていきたいと思います。

(*)規定打席…「ある程度」レギュラーとして試合に出場しているという目安で、年間試合数×3.1で計算。当時は年間130試合あったため、規定打席数は403打席。首位打者などはこの打席数に達した人が考慮の対象になる。ちなみにピッチャーにも規定投球回数というものがあり、これは試合数×1イニング。
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by coast_starlight | 2007-04-07 10:08 | 授業のはなし