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<私のはなし> 足りないものだらけ!

私が思うに、ケネディスクールでの留学生活では体力・気力・知力の3つの力が鍛えられると思います。人の能力というのはこの3つの力の組み合わせで決まると思います。

体力: もちろん体育の授業があるわけではありませんが、読むべき教材やこなすべき課題の量、加えて授業以外の各種活動に費やす労力を考えるとどう考えても体力がないとこなせない。
気力: 授業やグループワークにおいて丁々発止の議論をするには気力がいる。
知力: 「こうだからこうなって、ということはこうだからこうなって…」という論理構造が何層にも重なっているややこしい話を理解しなければならない。


翻って私はというと…全部足りない!この1年の間でどれだけこれらの3つの力がついたのだろう…。

体力: 1日7時間は寝ないと体が持たない。
気力: 飽きっぽくて同じことに長時間集中できない。周りが優秀な人ばかりで落ち込んでばかり。落ち込むヒマがあったら勉強しろ!と自分に鞭打つものの知力が伴わないので頭痛がして寝込んでしまう。
知力: ちょっと考え事をしただけですぐ頭痛がする。頭で考えてもわからないなら手を動かせ!とばかりに計算用紙に図や表を書いて考え始めるもののそのうち自分で書いていて何が何だかわからなくなってしまう。

こんな私がどうやって日々自分のモチベーションを保っているのか?大事なのは「意味づけ」だと思います。なぜ自分が今この瞬間この作業をやっているのか、そこに意味を見出せばやる気がわいてきます。いや、意味を見出さないとやる気がわかないので意味を見出すよう日々努力していますと言ったほうが正しいでしょう。

自分が何をやっているのかわからなくなったら、まず原点に立ち戻って「なぜ今自分はここにいるのか」その意味を考えることが実は近道だと思います。
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by coast_starlight | 2006-06-30 11:03 | 私のはなし

<考え方>何に対してお金を支払っているのか

留学先ではどういったことを勉強しているのか?それを端的に示す例をご紹介したいと思います。

モノやサービスを購入するときその対価としてお金を支払います。それは至極当然のことですが、モノやサービスそのものだけに対してお金を支払っていると思っていると正しい意思決定ができないと思います。次の例題で考えてみましょう。


<例題 ~雑誌の定期購読~>
Aさんはよく駅の売店で日経ビジネスを購入します。ある日Aさんは思いました。
「毎週じゃないけどわりと頻繁に購入しているから、この際定期購読しようかなぁ…。でも毎週読むわけじゃないし…。どうしよう??」
Aさんの立場に立って、定期購読するかどうかを判断してください。とりあえずここでは1年契約をするかどうかのみ考えることにします。なお、1年契約では期間・額が小さいので値上げや金利上昇は考えないことにします。

参考:日経BP書店HPより
■ 年間購読料(税込み) 1年(50冊) 21,000円   ※ほかに3年契約・5年契約あり
■ 一部売価格(税込み) 600円


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普通の考え方だと、1冊あたりの値段を21000/50=420円と計算し、「バラで買った場合の値段と比較して180円安いけどそんなによく読むかなぁ~。」と考えるのではないでしょうか。雑誌の定期購読募集広告でもよく「1冊あたりわずか○円!」と宣伝していますよね。でもこれだとリンゴとオレンジを比べているようなものです。比較対象が同じ基準で並べられていません。ではどうすればいいのでしょうか。

ここで、年間購読料金と毎週売店で雑誌を1年間買い続けた場合の料金との比をとって考えることにしましょう。

21000/(600×50)=0.7

もしAさんが今まで70%の割合で雑誌を購入していた場合(約3回/月)、バラで購入するのとコストは同じです。したがってAさんが定期購読するかどうかを決めるに当たっては、過去どれくらいの割合で売店で買っていたかを思い出して判断すれば妥当な意思決定ができると思います。送られてきた雑誌がつまらなければ読まなければいいのです。全部読まなかったとしても、全部読む権利(オプション)をバラで買う場合の7割の価格で購入できると考えると良いと思います。

上記の定量的評価とは別に、定性的には次のような利点とリスクを考慮するがあります。

<利点>
①家/職場まで配達してくれる(購入する手間が省ける)
②買う/買わないの意思決定を毎回しなくて良い
(私のように小さいことでグダグダ悩む人間にとってこの効用は無視できません)
③複数年契約の場合、値上げのリスクを回避できる

<リスク>
①ある日突然編集長が変わって雑誌の路線が変わる
(面白くなるかもしれないし、つまらなくなるかもしれない)
②長期契約であればあるほど解約できないというリスクが重くのしかかる

上記にある利点の①②は定量的に評価しようと思えばできます。もしAさんの時給というものが定義できるならば、①②にかかる時間(年間)に時給をかければその分の費用(transaction cost)が節約できる、と考えることもできなくはないと思います。この時給が高い人は雑誌購入頻度が低くてもおそらく何も考えないで定期購読したほうが良いでしょう。

ここでは雑誌を1種類しか購読しないという前提で考えましたが、もしAさんが日経ビジネスのほかに週刊東洋経済やエコノミスト、ニューズウィークなどの選択肢の中からどの雑誌(複数)を購読しようかと検討する場合は、Aさんが雑誌を読むのに費やせる時間という要素を考慮する必要があるでしょう。そうすると問題はもっとややこしくなります。
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これは私が留学先で学んだ考え方の一例です。もちろん例題は全くのオリジナルですが、
①定量的(quantitative)評価と定性的(qualitative)評価をすること
②権利(オプション)を買うという考え方
③定性的評価では利点とリスクを洗い出すといったプロセス
④transaction costの概念
はまさに学校の授業で学んだことです。

このような考え方が身につけば、仕事だけではなく日々の生活にもうまく応用してより良い暮らしができるのではないか…そう信じ日々暮らしております。
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by coast_starlight | 2006-06-28 09:32 | 考え方

<私のはなし> 自己紹介

これからブログを読んでいただく皆様に、どんな人間が書いているのかを先にご説明したいと思います。

私は1970年代中ごろに京都で生まれ、途中4年ほどのアメリカ生活を除き大学に入るまでは京都で暮らしていました。大学入学後ケネディスクールに来る前までは関東地方を転々としていました。

昨年8月末に今いるアメリカマサチューセッツ州ケンブリッジに移り住むまでは、海外に鉄道車両を売る仕事をしていました。「海外に鉄道車両を売る仕事」といってもピンと来ないかもしれません。鉄道車両は一般消費者向けのモノではありませんから、「電車1本ください!」「ヘイ、まいどありぃ!」という感じで簡単に売買は成立しません(成立すればいいのですが…)。まず欲しがっている対象(国の国鉄など)が何を欲しがっているのか、本当に買う気でいるのかを探るところからはじめ、買う気にさせて実際にお買い上げ頂くまでの一連のプロセスに関わる仕事をしていました。鉄道などの大規模インフラ案件は政府の投資決定が絡むことがほとんどですから、政府の意思決定過程やそれを取り巻く問題点などをケネディスクールでは勉強できればと思ってここに来ました。

趣味…何でしょう、子供の頃からずっと続けている習い事やスポーツは特にありません。強いて言えば水泳ですね。子供の頃は踏水会(京都の老舗スイミングスクール)に通い、指導員になる数歩手前までいきました。でも今は運動のためたまに泳ぐ程度です。

あと鉄道旅行も好きですね。会社に入る前の春休みにはシベリア鉄道を全線乗った後ヨーロッパ・アイスランド経由アメリカへ渡りこれまた大陸をアムトラックで横断したりしていました。

今思いつくのはこれくらいです。また書き足しますので今回はこの辺で。
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by coast_starlight | 2006-06-28 00:40 | 私のはなし

<最初に読んで下さい> ブログ開設にあたって

こんにちは。Coast Starlightブログへようこそ。こちらでは、現在私が留学しているハーバード大学のケネディスクールでの生活について書きたいと思います。内容は、留学先での生活一般だけでなく私の専門である交通の話など、できるだけクオリティの高い文章を載せるよう努力いたしますのでぜひともお付き合いください。

実は、ブログ開設は昨年9月の留学当初から考えていたのですが、駄文を載せてもしょうがない、不特定多数に公開する文章って私に書けるの!?という不安もあり開設に至りませんでした。しかしネタも揃ってきたことだし、いろいろコツもつかめてきたのでこのたびブログを開設することといたしました。

Coast Starlightとは、私が以前住んでいたアメリカ西海岸(シアトル~ロサンゼルス間)を縦断する長距離列車の名前です。今お前が住んでいるのは東海岸だろう!と突っ込みたくなるかもしれませんがそこはご勘弁願います。
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by coast_starlight | 2006-06-27 23:41 | 最初に読んで下さい