<   2006年 10月 ( 18 )   > この月の画像一覧

<ハーバード探訪> グラフトンストリート

a0079741_1355795.jpg地下鉄ハーバードスクエア駅からMassachusetts Ave.(通称Mass Ave…発音は英語だと「マッスアッヴ」となるものの、日本人同士ではやはり「マスアベ」と言ってしまう…どうでもいいことですが)をセントラルスクエアに向かって5分ほど歩いたところにあるこのお店は、私のよく行くレストランの一つです。典型的なアメリカ料理の店ではありますが、肉・魚料理およびお酒の種類も私が思うに比較的充実しているため、他のアメリカ料理レストランのように何回か行くとすぐ飽きてしまうということはないと思います。お昼のメニューだと日替わりで10ドル以内のものもあり、夏休み中週1回は行っていたような気がします。店内には椅子席とソファー席のほか、バーカウンターおよびプラズマテレビもあり、ワールドカップシーズンにはサッカーの試合を見る人たちで賑わっていました。今はもう寒くなってしまいましたが、夏場は店の外にもテーブルと椅子が置かれ、屋外での食事も可能です。

先週の今頃は私の誕生日会がここで開かれていました。たぶん参加した同級生の誰かがお店の人に私の誕生日会だと伝えてくれたのだと思いますが、デザートにローソクが数本ついてきたものがサービスで運ばれてきました。これに加えてFinaleというケーキ屋さん(アメリカによくあるどぎつい甘さのケーキではなく、日本人の口に合うケーキのある貴重なお店)でティラミスのホールケーキを買って来てくれた同級生もいて、非常にうれしかったです。それから今日でちょうど一週間が経つのですが、私の場合どうやら忙しいと時間が経つのが遅いと感じるようで「え、まだ一週間しか経っていないの?」という感覚です。時間が経つのを遅いと感じるのはそれだけ日々の出来事がたくさんあるのと、それぞれの出来事に対する認識レベルが高いからだと思います。あまり認識していないでボーッとしていると時間が過ぎていくのが早く感じられるのですが、今のところあまりにやることが多すぎるからかボーッとしているヒマもありません…。それは良いことなのだろうけど、考え事が多すぎて毎日頭が痛いです。留学に来てから気づいたのですが、長時間頭を使うと本当に頭が痛くなるんですね…。おそらく留学するまで大して頭を使っていなかったのだと思いますが、今の留学生活は私の頭に対する試練でもあります。

-----
ところで今私の頭の中で考えていることはというと…国際関係入門の課題のことで頭がいっぱいです。「『戦争は不可避である。』この命題について、国際関係3理論(リアリズム・リベラリズム・コンストラクティビズム)を適用し、また適当な具体例を挙げた上で、賛成・反対かを述べなさい。」ひえー。この前の週末から課題に取り組んでいるものの、なかなか文章に纏め上げるのが難しくて四苦八苦しています。ナイ教授に対して恥ずかしいものは出したくないし、かといって私の能力にも限界があるし…。可能な限りがんばるしかないです。ちなみにこれ、水曜日が提出期限なのです…誰か、助けてー!
[PR]
by coast_starlight | 2006-10-31 14:04 | ハーバード探訪

<授業のはなし> リーダーシップ/小グループセッション

リーダーシップの授業では、週2回の全体授業のほかに週1回の小グループセッションがあります。ここでは8人のグループメンバーがそれぞれのリーダーシップ失敗体験を語り、それについて他のメンバーが議論するというものですが、グループによってはそのやりとりのなかでメンバー間でもめごとがあったり、「何表面的にいい人ぶっているんだ」「あの人は信用できない」という感じでグループの雰囲気が険悪になったりといろいろあるようです。幸い私のグループは今のところ(面子がいいのか)意見の相違はかなりあるものの、極力感情的にならず建設的な議論に結び付けようという考えで皆いるので、大きなもめごとはなくやっています。でも実は、このメンバー間のやりとりというのが学習のポイントだったりします。一応毎回発表者と議長(権限を与えられた存在ということでdesignated authorityと呼ぶ)が決まっているのですが、実際に議論をリードしていく人は必ずしも議長とは限らず、うまくグループ内をまとめる人やグループの和をあえて乱す人、あまりしゃべらないものの最後にボソッと本質的な質問をして議論の方向をそれまでに違う方向に持っていく人など、メンバーそれぞれの習性が回を重ねるごとに見えてきます。私のグループのメンバーはというと、男性4人(メキシコ人/アメリカ人/日本人/フランス人)・女性4人(イスラエル人/アメリカ人/アルゼンチン人/日本人)の計8人で構成されています。

この小グループセッションでの出来事について毎回課題が与えられ、この設問に答えることによりグループ内の力学(各メンバーの位置づけなど)に気づくという流れになっています。設問内容は回を追うごとにややこしくなっていきます。どういう設問があるかというと「セッションの最初の数分間にどういう出来事が起こりましたか?」といったものや「意見を述べようとしたものの述べなかった瞬間はありましたか?その理由は何でしたか?」といったセッション中の自分および他のメンバーの一挙手一投足から行動を分析するような設問があり、真面目に答えようとすると答案をつくるのにかなり時間がかかります。

ところでこの8人の書いた課題を添削する立場の人は、ある意味「電波少年」や「あいのり」を観ているみたいに各個人のコメントを全部まとめて見られる立場にあるので(カップルはできないんだけど)、かなり面白い経験をしているのだろうと思います…。だとするとこれらを添削しているのは誰なのか?という疑問が沸くと思いますが、何とこれは先生ではなくコースアシスタント(CA)という学生が添削するのです。CAとは昨年同じ授業を履修し良い成績をおさめた人がなれるもので、先生の手足となり授業の手伝いをする人です。授業によって単なる雑用や事務作業だけの場合もあれば、この授業のように毎週課題を添削することが仕事の一部だったりと、負担の度合いは同じCAとはいえ授業によってかなり異なります。噂ではこの授業のCAになるのは結構大変らしく、競争率も高かったようです。課題の添削に加え全体授業への出席・授業前後のミーティングへの参加義務があったりと、普通に授業をとるより負担は大きいと思います。時給制で給料が支払われてるとはいえ、割に合うのかな…たぶん先生とのコネができるということと、この授業のCAをやったという実績をレジュメに書けるというのが大きな特典なのでしょう。

場合によっては、自分より年下の人がCAだったりします。先生は授業で「CAを信頼しなければダメだ」とおっしゃるものの、相性もあるしやっぱり皆人間ですから、同じクラスをとっている人に聞くと「あのCAは何かなー」という話は時々聞きます。CAを信頼できるようになるために、履修者として何ができるかというと、オフィスアワーやメール・電話等で毎週の課題に書かれたコメントや採点結果について質問するなどの方法があると思いますが、私は忙しさにかまけてしまいまだ何もしていません。あー、今週でもオフィスアワーに会いに行こうかなー。

毎週月曜日正午が提出期限なので、今この課題を書いているのですが、なかなか時間がかかるんだな、これが…。最初のうちは1~2時間で済んでいたのですが段々難しくなってきて頭が痛いです。こういうストレスがたまるときほどまともな食事がしたくなる…。

a0079741_1083281.jpg

                             そんなわけで今日は一人ステーキ
[PR]
by coast_starlight | 2006-10-30 10:11 | 授業のはなし

<日々の出来事> ハーバード松下村塾(ボーゲル塾)

昨日、ハーバード松下村塾(ボーゲル塾)の第2回ミーティングがありました。ハーバード松下村塾とは、ハーバード大学名誉教授でありアメリカにおける日本研究の権威でもあるエズラ・ボーゲル先生の元に日本人学生が集まり、日本のより良い将来のために役立つ勉強会を行おうという趣旨で10年ほど前にできたものです。昨年度は参加していなかったのですが、今年は参加することにしました。今年いっぱいボーゲル先生は海外での研究活動をされているということで先生のご自宅でのミーティングは来年からなのですが、その間にある程度まとまりのあるものを、ということで月1~2回集まりテーマ決めやプレゼンを今年中は行っていく予定です。

第2回の集まりでは、政治・経済の2分野に分かれ、その中でさらに2つのテーマに分かれた合計4グループをつくることを確認し、それぞれのグループメンバーが全体テーマと本人のやりたいテーマの落としどころを見つける作業が主だったと思います。私は経済分野のうちの格差問題を扱うグループに入ることになりました。もう一つのグループで日本産業の国際競争力を扱うことになったのですが、とりあえず今まで経済大国としてやってこられた日本の屋台骨が揺らいでいるという問題意識を個人的に持っており、その大きな原因が格差問題であると思っています。ただ一口に「格差問題」といってもフリーター・ニート問題/正規社員と非正規社員間の所得格差/都市・地方の格差などあらゆる側面があり、マスコミ報道や既存の議論はこれらをかなりごちゃまぜにして議論している感が否めません。それらの問題を可能な限り整理し、何か有益な対応策を提案できればと思っております。ここでの成果物が日本の政策に直接反映される仕組みがある訳ではありませんが、この勉強会に参加しているメンバーの多くが官公庁や日本の政策形成に何がしか関わるところから来ているということを考えると、長期的にはここでの成果物およびそこにたどりつくまでのプロセスは日本を変えるのに少なからず役立つのではないかと思います。

ところで、私にとってこのような①メンバーが皆同じ立場(フラットな組織)、②メンバーが全員日本人、という組織での勉強会というのは大学時代に2年ほどいた模擬国連サークル以来で非常に新鮮でもあります。というのも会社で働いていた頃は上下関係がはっきりしていましたし、何かでプロジェクトチームを組んだとしても年上・年下あるいは入社年度のくくりで無意識のうちに本人が上下関係を感じていたと思います。ここでのメンバーの多くは年齢不詳(見た目で年上・年下がなんとなくわかるというのはありますが…)で、学校の授業とは違い日本語で議論するからか(どうしても英語より日本語のほうが言いたいことを伝えやすいというのはあると思います)、議論の深度が違うような気がします。昨年グループに参加していた人によるとメーリングリストでもかなり白熱した議論が展開されていたようですが…いろいろな意味で楽しみだったりします。
[PR]
by coast_starlight | 2006-10-29 00:04 | 日々の出来事

<友人・知人紹介> マイケル

今日、携帯に久々にマイケルからのテキストメッセージ(日本でいうショートメール)が入っていました。

「今日アメリカに戻ってきた。来週ボストンに行く。」

私が彼と出会ったのはこの2月。ハーバードビジネススクールでとあるイベントがあったのですが、そこでたまたま近くの席に座っていた彼が私に声をかけてきたのでした。当日は大雪で、ハーバードスクエアまで歩いて帰るのもなー、ということで帰り際に一緒にタクシーに乗ることにし、そこで私が「メールしてね」と言ってメールアドレスを渡し、それ以来時々ゴハンを食べたり飲みに行ったりしています。

彼は中国系アメリカ人で、今年とある大学院を卒業したのですが、夏休みも何だかんだでお互いボストンにいたので時々ゴハンを一緒に食べたりしていました。会って話すことはというと、日々の出来事や私が感じたこと・考えたこと・日本文化の話や経済の話、などなど…私が思いつくネタや視点が彼から見て面白いのか、何を話しても興味を示してくれるので話したいことを話していると思います。変ないやらしさが全くないので安心して話ができるというのもあります。私の経験からいうと、こういう男性は珍しいかも…。いい加減に答えていると突っ込んでくるので会話には少し緊張感があるかもしれません。

夏休みはよくランチビュッフェをやっているレストランでお昼を一緒に食べていたのですが、これが見ていて意外と面白かったです。だって、食べる量が半端じゃないんだもん…。私の3~4倍は食べます。しかも肉料理が多い。もともと身長が190センチくらいの大柄な人でムエタイをやっていたりするのでがっちりしていて体脂肪率も低そう。中国人でここまで体格がいい人も珍しいです。だからそれだけ食べても大丈夫なんだ!と妙に納得させられます。見ていて爽快感はありますが、それにしてもなんでそんなに食べられるんだ…。1年くらい前、西武の中村選手が「好きな言葉は『おかわり』です」と言ったことから「おかわり君」と呼ばれるようになりましたよね。その影響か、よく食べる男性が女性に人気があるとかいうことが雑誌か何かに書いてあったような気がしますが、ここまでくると好感を持つ気持ちを通り越して驚きの気持ちが先にくる、というのが正直なところです。でも、私自身が少食でないからかもしれませんが、どちらかというと少食よりも良く食べる男性のほうがいいかもしれません。

私が彼にひかれる理由は①自分の現在のポジショニングに自信を持っている②私を徹底的に女扱いしてくれる③私の知らない世界を知っていて話をすることにより自分の世界の広がりを感じられる、の3点だと思います。当然彼とは英語で話すので、私の英会話能力は飛躍的に向上しました。やはりここに来てから英会話能力をネイティブ並みに引き上げようとすると母国語が英語の人と一対一で深く話すことが必要であるということを感じました。言い回しが外国人の英語とは全然違うのです。またシングルで彼女もいませんが、そのことに全く引け目を感じていません。それどころか自分から選んでシングルでいるという感じで堂々としています。物事を見極め自分のとるべき行動を決める際自分自身の意思を重んじ、他人に依存しようとするところが全く感じられないのです。その潔さも好きです。彼の存在は、私が男性に対して求めるものを含め自分の潜在的な価値観を炙り出してくれたと思います。

彼とは友人の枠を超えて恋仲になることはないのですが、会うときは少しのドキドキ感を感じますし、何よりも会っている間私が楽しいときを過ごせるよう考えてくれます。レディーファーストが行動だけではなく考え方に染み付いています。付き合っている訳ではないから会っている間だけのこととはわかっていても嬉しいものです。しかし、そんな彼もこの9月に上海に旅立っていきました。現地でプライベートエクイティファンドを立ち上げるのだそうです。元々投資銀行業界にいて、中国(上海・香港)にも延べ6年住んでいた人だから、そのときに得た人脈で何かやっているのだと思いますが、詳しいことは私にもよくわかりません。まだ中国は資本主義ではないから、資本主義になっていく黎明期である今こそ中国に行き、中国に資本主義を持ち込む役割をしたいというようなことを言っていました。今回アメリカに戻ってきたのは、こちらでそれまでやっていたある仕事があったからなのだそうですが、またすぐに上海に戻るのでしょう。

「少し遅くなったけど誕生日祝いに食事に連れて行ってあげる。」楽しみだな。話したいことがいっぱいあるよ…。でもビュッフェ以外がいいなー。
[PR]
by coast_starlight | 2006-10-27 12:23 | 友人・知人紹介

<日々の出来事> 避難訓練

こちらの避難訓練の特徴は、予告なしに行われることです。日本で働いていた頃は、9月1日(防災の日)かその前後に事前予告つきで行われていたのですが、こちらでは授業中突然非常ベルが鳴り教室から追い出されます。朝10時45分頃、統計学の授業を受けている最中に非常ベルが鳴り、先生が「あ、これは外に非難しなければならないね」と言うと皆がゾロゾロ教室の出入り口に向かって歩き出しました。この言い方自体があまり緊張感なかったりするんですが…。教室から出て学校のすぐそばにある公園に避難して、やっとこれが避難訓練だったとわかりました。外では"Emergency Management"と書かれた黄色の服を着た人たちがトランシーバーで連絡をとりあっていました。確かにそのほうが訓練としては効果があるんだろうけど、この「予告なし避難訓練」には結構参ります。

a0079741_562731.jpga0079741_56018.jpgこれだけ多くの人が突然外に、また同じ場所に放り出されると何が起こるかというと…「あ、久しぶりじゃない!」という感じでおしゃべりが始まります。多くの人はこれが訓練だとある程度予想していたのか、あるいはしゃべっていないとヒマなのか、いろいろなところで会話が始まっていました。となると避難訓練が終わってからもなかなか人が校舎内に戻らない訳です。教室に戻ったら私は一番乗りだったようで、見事にもぬけの殻になっていました。誰もいないけど一部荷物が置いてあるという貴重なシーンを撮りましたので載せておきます。
[PR]
by coast_starlight | 2006-10-27 05:09 | 日々の出来事

<日々の出来事> ラモント図書館にて

a0079741_1435428.jpg夜の12時半を過ぎました。今晩私はラモント図書館で、同級生と明日提出のリーダーシップの課題について議論することになりました。何とこの図書館には1週間ほど前にカフェがオープンし、この時間にもかかわらず多くの学生で賑わっています。カフェは夜の2時までですが、この図書館は平日は24時間営業しています。

実はこの図書館に来る前に、近くのレストランで私の誕生日会をやっていました。今日は非常に長い一日でした。夜9時頃まで学校で国際関係論のプレゼン準備をし、その後レストランに行き15人ほどの同級生に誕生日を祝ってもらった後この図書館にやってきました。きついお酒を飲んだにもかかわらずここに来た時点で酔いも醒めてしまいました。昨日も私はこの図書館にいて今日期限の課題やリーディングをやっていました。月曜日の時点から既にバテ気味ですが金曜日まで似たような状態が続きそうです。

今日は家に帰ったらすぐに風呂に入って寝ます。あー疲れた。
[PR]
by coast_starlight | 2006-10-24 14:04 | 日々の出来事

<旅行> グリーンランド/イルリサット

9月に買い換える前に使っていた、古いパソコン中のデータを整理していたら、夏休みに行ったグリーンランド旅行について書いたものがありました。前回からだいぶ時間が経っていますが、是非お読みください。

<旅行日程> 7月26日(水)~8月10日(木)
7月26日(水) 夜、ボストン出発
7月27日(木)~7月29日(土) アイスランド
7月29日(土)~8月2日(水) デンマーク
8月2日(水)~8月4日(金) グリーンランド/カンガルーサック
8月4日(金)~8月8日(火) グリーンランド/イルリサット(今回)(家庭訪問含む)
8月8日(火)~8月10日(木) スウェーデン/マルメ

a0079741_90612.jpg旅行記として順序は前後しますが、グリーランドに来てカンガルーサックに滞在したあとイルリサットへ移動しました。ここは北緯67度、思いっきり北極圏です。カンガルーサック空港からプロペラ機で約45分で到着します。首都ヌークに次ぐ第二の都市で―といっても人口5000人くらいなのですが―主な産業は水産業と観光のようです。グリーンランドで氷河を見るにはこの町に行くのが現実的な選択肢らしく、氷河見物が目的の観光客が他にも何人かいました。「現実的」というのは、他の町や集落に行っても大して何もないのと交通費がかかりすぎるのとで割に合わないという意味です。観光できる場所の最北端は北緯80度近くにあるカーナーク(Qaanaaq)という集落なのですが、ここにいるのはほとんどが基地(デンマーク軍と米軍の共同基地がある)関係者で、あと現地の人が300人位住んでいるだけだそうです。「カーナークに観光に行く人はいるのか?」とガイドの人に聞いたところ「週に10人くらいかな」という答えが返ってきました。やっぱり、いるんだ…。



a0079741_923223.jpga0079741_9222326.jpg イルリサットは氷河見物で有名な町で、ここでは陸(ハイキングツアー)・海(クルーズ)・空(ヘリコプターツアー)から氷河を楽しむことができます。今回私はハイキングツアーとクルーズに参加しました。ヘリコプターは値段が高いのと、将来誰かと来たいなーという願望のもと「次」にとっておきたかったのでパスしました。気温は真夏でも5~10度くらいで、真冬の装備が必要でした。特に船は風を切って進むので外で氷河を眺めようと思うと寒いのをこらえなければなりません。カメラを持つ手はかじかむし、風が顔にまともに当たって冷たいしで、氷河見物の環境は結構厳しかったです。でもこの寒さに耐えることの引き換えにキレイな氷河が楽しめるのだと思ってガマンしました。いざ氷河を目にするともう言葉が出ません。すべてはこのためにお金と時間をはたいて来たのだと実感しました。

a0079741_917597.jpg滞在2日目、ここの町から船で1時間くらいのところにあるイルマナックという集落へ行くツアーに参加しました。ツアーのポイントは集落のあるアルナさんという方のお宅を訪問し、アザラシの肉でつくった昼食を頂きながらいろいろ話が聞けることです。アルナさんはもともと漁師だったそうですが、今はこの集落にある学校の先生をされているそうです。英語は独学で勉強されたそうですが、非常に上手でビックリしました。このような家庭訪問(観光ツアーの一環ですが)の場数を踏むことが英語学習の場になっているのだそうです。ところでこの集落は本当に小さくて、車道すらありません。そこでもいろいろ質問してみたのでQ&Aを再現してみたいと思います。

Q:グリーンランドの氷って解けていると思いますか?

A:そうだねぇ、昔は真冬海が凍って氷も十分厚かったから車で町まで出ることができたんだけど、今はそこまで厚くないからヘリコプターを利用しなければならない。だけどあまり凍らない分漁に出ることができるからそれはそれでいいかもしれない。

Q:お子さんが4人いらっしゃるそうですが、ここの集落には病院はありません。どこで出産されたのですか?

A:出産の際はヘリコプターと飛行機で首都のヌークまで行っていた。出産予定日の4週間前に移動し、病院で過ごした。費用は全て政府から出る。

Q:それじゃあ4回もヌークまで移動して1ヶ月以上出産のために滞在されたのですか?大変じゃなかったですか?

A:でも子どもは年が離れているし(確か11歳・8歳・4歳・6ヶ月)そんなに大変じゃなかったよ。

アルナさんご家族も、ある程度の文明的な暮らしを享受しながら厳しい気候に耐え、この小さな集落で不便ながらも幸せに暮らしていらっしゃるなと思いました。アルナさんご家族に限りませんが、私が思ったのは、グリーンランド人は良くも悪くも純真(ナイーブ)だということです。イルリサットからコペンハーゲンへ戻る飛行機の中でデンマーク人の通信関係の技術者の方と隣の席になったのですが、デンマーク人の感覚からするとやはりグリーンランドを「支えてやってる」という感じみたいです。家庭訪問の回でも書きましたが、グリーンランド人が仮に独立したとしても、リーダーシップをとって国をつくっていける人がいないと言われていたのが印象的でした。グリーンランドには大学が1校しかありませんし、これも教養学部に近い大学だそうで、医学や法学といった専門分野を持とうとするとデンマークに行き勉強するしかないそうです。国民を教育する場がない状態から国を作っていく力が今のグリーンランドにあるのかというと…たぶんないと思います。

-----
イルリサットに来ている間は、正直言ってヒマでした。旅行代金に朝晩の食事が含まれているのでホテルのレストランで食事をし、オプショナルツアーに数回参加し、それ以外はホテルを出て町をブラブラ歩く…といった過ごし方をしていました。町も2時間もあれば全部歩けてしまいますし…。これだけ時間があるとプロクラスティネーションし放題。本当にいろんなことを考えました。おまけに、夜寝る前などは暗くならないことと、頭の中が勝手に考え事を始めてしまうのとで不眠状態でした。何を考えていたかは、いろいろノートにまとめてあるのでそれを整理して少しづつ書いていきたいと思っているものの…すいません、なかなかできなくて。


※氷河ツアーや町の様子などの動画をYouTubeにアップロードしてありますので是非ご覧下さい。(http://www.youtube.comにアクセスし、cstarlightで検索してください)
[PR]
by coast_starlight | 2006-10-23 09:41 | 旅行

<私のはなし> どうやって体重を維持するか

幸いなことに私の場合、身長の伸びが止まった高校生の頃から現在まで、だいたい同じ体重レベルを維持することができています。もちろん波はありますが、数ヶ月単位で見ると当時の体重±2キロの範囲で推移していると思います。日本人女性の基準でいうところの中肉中背というやつだと思います。

しかし、そんな私にも一時体重が増えた時期がありました。大学に入り初めて一人暮らしをするようになり、好きな食べ物を好きなだけ食べられる環境のせいもあり、大学1年の時は体重が4~5キロ今より重かったのです。もともと食べることが好きな"live to eat"な性格だし(過去の日記を参照ください)、ポテトチップスやアイスクリームといったジャンクフードが大好きだったのが災いしたのは明らかでした。お酒もまあ飲めるほうなので同級生と飲み会の際、自分の飲み食いの量が多かったこともあると思います。母に「体全体が見える鏡を買いなさい」と言われて買ったりその日に食べたものを記録したり水泳に通ったりとあれこれしたのですが一向に体重は減らず、どうしようと困っていました。

ところがそんな私に大学2年生か3年生のある日、こんな考えが脳裏をよぎりました。

「ちょっと待てよ。私の体は1つ100円のアイスクリームやポテトチップスで大部分が構成されているってこと?そんなの絶対イヤだ!!自分の体はもっと価値があるってば!!」

何がきっかけかは不明ですが、突然自分の体を輪切りにしたらその中にアイスクリームやポテトチップスが詰まっている光景(マンガみたいですが)を頭の中で想像してしまい、安っぽい食材で自分ができていると思うと急にこれらに対する食欲が失せたのです。健康に良くない云々といった薀蓄よりもこういうビジュアルなイメージは本当に効きます。その日を境に食欲は普通になり体重も自ずと減り、今のレベルに落ち着きました。今でもお菓子は時々食べますしアイスクリームも家に常備してありますが、そんなに頻繁には食べないし一回に食べる量も適量だと思います。

ただこの考え方で体重が減ったのは私が当時学生だったからで、お金があって美食家で高級食材を食べている場合は良いという論理ともとれ、この場合は必ずしも体重減にはつながりません。大事なのは自分の肉体を好きになり、プライドを持つことだと思います。自分の肉体が好きでいられれば、自分のベスト体重(必ずしも世間一般でいう標準体重とは一致しなくてもよいと思います)を維持することができるのではないかと思います。体重を減らしたいと思っている人は、「今の肉体でいる自分を好きかどうか」をじっくり考えてみて下さい。本当に好きでいられるなら健康に問題がない限り無理に体重を減らす必要はないでしょうが、「まいっか」と思っている人はたぶん自分の肉体を本気で好きになっていないと思います。食べる量を減らすとか運動するとかという行動はあくまで手段であり、要は自分がどう在りたいかだと思います。その自分に対するイメージがはっきりすれば、仕事が忙しいなどで一時期体重が増える/減る時期があっても長期的に見ればベスト体重を維持することができるというのが私の考えなのですが、いかがでしょう??もちろん妥協は必要ですよ。すらっとした体形は私はとうの昔に諦めていますから…骨格が太いから仕方ない。


-----
そうはいっても、今いる環境だとレストランの食事は脂っこくて塩分高いし、意識して日本食を食べるなり努力をしないと体重維持(だけでなく健康管理)は難しいと切に思います。昨日誕生日を迎えましたが、年を経るにつれ体重維持が難しくなるのかな…。今のところそうは思いませんが油断は禁物ですね。ああやだやだ。
[PR]
by coast_starlight | 2006-10-23 01:18 | 私のはなし

<日々の出来事> 送別会

同級生の一人がグーグルに就職することになったので、学校の近くで送別会が開かれ、そこにちょっと顔を出してきました。なんでこの時期に…??という素朴な疑問を持ち、いろいろ聞いてみました。

「どうしてグーグルに就職することになったの?」

「夏休みにグーグルで働いていたのと、そこで働いている僕の友達が別の会社を立ち上げることになって辞めるからそのポジションを埋める人が必要になったのと両方が重なったりして、採用されることになったんだ。」

なんでも、グーグルが今後立ち上げる予定の、とある部門の責任者になるのだそうです。採用条件も非常に良いみたい。

「私がカリフォルニアに住んでいたときの近所だった人の話なんだけど、そこの息子さんが3年くらい前にグーグルに就職活動をしていて、結局採用プロセスに時間がかかりすぎるとかで別のところに就職を決めたんだけど、もし就職していたらだいぶ違っていただろうなと思うね。ストックオプションをもらっていたらもう10倍くらい(IPO前だから)になっていただろうし。今日(10月20日)はグーグルの株価が425ドルから455ドルに一気に30ドルも上がったじゃない。」

そう、木曜日にグーグルの四半期決算があり、昨年同時期と比べて純利益が倍近くになっているなどの過去最高の好決算を受け株価が急騰したのです。実は私もグーグル株を少しもっています…。ところで彼がオファーでもらったストックオプションの価格もだいぶ安い価格だったから、昨日株価が上がってその恩恵をさらに受けられるそうです。そんなところに別の同級生がこんなことを言いました。

「僕はグーグル株をIPOの時に買って今でも持っているんだけど、ケネディスクールに来るのにお金がいるからだいぶ売ってしまったんだよ。今から思えば持っておけば良かったよ。」

グーグル株はIPO時(85ドル)と比べて5倍以上の株価になっています。私もその時に買いたかったよ…。彼が何株持っているかは知りませんが、これでケネディスクールに来る費用を相当まかなうことができたのでしょう。ひえー。

でも、素朴な疑問として、この時期にグーグルに行くことになると学校はどうするの?と聞いてみました。

「できれば辞めないで籍を置いておきたいから今学校と交渉しているところなんだけど…一番いいのはミッドキャリアで卒業することなんだよね。ケネディスクールはできれば卒業したいんだ。」

ミッドキャリアというのは1年のプログラムで、実務経験が7年以上あれば私たちの半分の単位でMPAの学位をとることができます。彼には10年の実務経験があるので条件を満たしているとはいえ、MPAの2年プログラムにミッドキャリアから変更(もう1年いたいといういう人が毎年何人かいる)というのは聞いたことがありますがその逆はあんまり聞いたことがないです。交渉するというのがさすがケネディスクール生という感じですが、いい結果になると良いと思います。

「そうなんだ。もしミッドキャリアで卒業できることになれば、もう単位は満たしているから、私たちと同じ来年6月の卒業式で卒業できるようになるね。だったらそのときにここに戻ってきて一緒に卒業を祝えるし一番いいのに。」

「それは思いつかなかった。」

来年の卒業式に、一緒に卒業できればいいのですが…。


-----
こちらに住んでいると、日本にいる時以上にグーグルという会社の底力のすごさを感じます。クラスメートはほぼ皆Gメール(グーグルが提供している無料メールアカウント)を使っているし、学校にあるPCブラウザにグーグルツールバーがついていることもあるせいか検索にヤフーを使う人はあまりいません。グーグルというのが「検索する」という動詞として使われています。グーグルという会社の持つポテンシャルのすごさについては、「ウェブ進化論」(梅田望夫著)や「グーグルGoogle 既存のビジネスを破壊する」(佐々木俊尚著)などに書かれていますが、そのような外から見たグーグルではなく、会社内部にいる人の感覚ってどんなものなのかものすごく気になります。それに、グーグルで働く人なんて友人知人の中に今まで誰もいなかったから、どんな話が聞けるのか楽しみ。彼もときどきこっちに戻ってくるだろうからまたみんなで集まれる機会があったときに是非聞いてみようと思います。



追伸:
今日(10月21日)は私の誕生日です。今家で一人でこれ書いていて少しさびしいです。何でもいいのでメッセージお願いします!
[PR]
by coast_starlight | 2006-10-21 22:06 | 日々の出来事

<授業のはなし> ジョセフ・ナイ教授に会いに行く

現在履修中の国際関係論入門の授業も終盤に入り、今日の授業では情報革命と国際関係の見方の変化について議論しました。情報革命がもたらしたものは、膨大な量の情報が極めて低コスト(場合によってはほとんどタダ)で手に入るようになったことであり、それが新たな力関係を作り上げているという話でした。多国籍企業やNGOが国際関係を語る上で大きな地位を占めるようになり、インターネットがマス対マスのコミュニケーションを可能にした現状では、国際関係を単なる国対国(政府対政府)の問題としてだけでは語れなくなってきています。それにしても授業の中で先生がグーグルアースやユーチューブの話をされたのには驚きました。残念なのは、この授業は半期なので来週で終わってしまうということです。読むべき教材の量は非常に多いですが、今までに体系的に学んだことのない分野なので毎回の授業が新鮮に感じられ、履修して良かったと本当に思っています。


-----
a0079741_1365915.jpgところで各授業にはオフィスアワーというものがあり、この時間帯(毎週2時間くらい…授業による)は学生が教授に個別に質問しに行けるようになっています。私も今ナイ教授の授業をとっているので、今月末にその授業が終わるまでに一度は行こうと決意し、予約をとった上で先週行ってきました。午後の約15分間、ナイ教授を独り占めした時に話した内容を一部再現したいと思います。ナイ教授と直接話すとなると多分緊張するだろうな…と思って(緊張しました)あらかじめ質問したいと思っていた内容を紙に書いて行き、それを確認しながらメモをとっていたので、何だかインタビューをしている気分でした。

「先生に質問があります。この授業で習ったことを目に見える形で(in a tangible way)実感するにはどうすればいいでしょうか?なぜこのような質問をするかというと、おそらく私が日本人であることが関係していると思います。というのも、日本人は目に見えるものに価値を置くというか、目に見えないサービスなどをそれ自体で評価してお金を出すという文化があまりできていないと思うからです。例えば日本にはチップの習慣はなく、サービスは飲食そのものの値段に入っているという考え方です。また、私が日本で働いていた頃、営業の人から「国内案件では設計料・技術料という名目でお金を請求しにくい。だからその分を製品の値段に上乗せして請求しないとお金がとれない。』と聞いたことがあります。何ていうんでしょう、目に見える形のものに信頼をおく傾向があり、自分もそこから抜け出せないでいるようなのです。授業ではリアリズム・リベラリズムとか国際関係の理論を学んでいますが、これらを学んだ成果を目に見える形で実感するのにてこずっている自分がいるのです。」

「その考え方は面白い。しかし日本にも茶の湯や生け花といったintangibleな素晴らしい文化があるではないか…それはそうと、この授業で学んで欲しいのは、人々が持っているさまざまな前提条件・仮説(assumptions)を理解する(appreciate)ことなんだよ。例えば北朝鮮の核実験を受けて、今後日本は核武装化の方向に向かうかどうかという議論を(日本を外から見る立場の人が)する場合、その議論の下地となる考え方が議論する人の立場によって違うわけだ。リアリズム的考え方だとこうなる、リベラリスト的考え方だとこうなるとか、その違いをわかった上で議論をすることが、複雑な問題を考える上で大事なのだよ。だから理論を学ぶ必要があるわけだ。また(理論を学ぶことにより得られる)知識・経験に基づいた直感(educated intuition)を養うことにより物事が見えてくるようになる。」

「なるほど。おっしゃったことを踏まえると、理論はそれに加えて、予測が不可能な未来の出来事に対する意思決定を正統化(legitimize)することへの手助けになるということとも言えると思います。以前民間企業で海外案件に関わっていた時、政治リスクはどうしようもないという考えでいたのですが、こういうことを勉強すれば政治リスクを理解するのに役立つような気がしました。」

どうやら私の学習の成果が上記で質問したような「目に見える形で」実感できるようになるにはまだ時間がかかりそうですが、おぼろげながらも国際関係論を学習することの意味が見えてきたような気がしました。


-----
私が今回の会話でナイ教授の根底に感じたのは、多様な価値観を尊重しなければならないという思想です。専門分野でのご活躍だけでなく、世界各国からあらゆる背景の人が学びに来るここケネディスクールで長年学校長を務められたことも関係しているかもしれません。私のいわゆる「ナイーブな」質問にも、私が国際政治とは全く関係ない分野から来ていることや日本人であるということからくる考え方や視点の違いを考慮した上で真摯に答えて下さる姿勢を感じ、大変感動しました。

せっかくの記念だから…ということでサインをもらうことを忘れませんでした。サインは私だけのものですから、本の表紙だけで勘弁してください。
a0079741_1363739.jpg


※注:あくまで私はナイ教授が上記の旨のことをおっしゃったと理解しているということであり、実際一字一句その通りにおっしゃったわけではありません。従ってくれぐれも何かに引用されることのないようお願い致します。
[PR]
by coast_starlight | 2006-10-19 13:12 | 授業のはなし