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<考え方> 誠実さをアピールするには

今サンクスギビング(感謝祭)休暇中で、ふと考え事をする時間ができたのでこんなことを考えていました。

<例題> 面接で

あなたは自分自身が誠実な人間だと思っていると仮定します。さて就職面接の場でその誠実さをアピールしたいのですが、どのようにアピールすればよいと思いますか?

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これって結構難しいと思います。もし「あなたの長所を教えてください」と聞かれて「自分は誠実な人間です」と答えたら、そう言った瞬間にウソになってしまうような気がします。昔羽賀研二が梅宮アンナと付き合っていた時、主に梅宮パパに対して「誠意大将軍」なんてアピールしていたこともありましたが、自分から言えば言うほどうさんくさくなってしまうのがアピールの難しいところだと思います。(そんな彼も最近結婚しましたけど…)

もし私が面接を受ける立場だったら、可能な直接的回答はせいぜい「私は常に誠実でありたいと思って日々行動しています」くらいだと思います。ここで「誠実である」を例えば「差別をしない」に置き換えると少しはわかりやすくなるかもしれません。「私は差別をしません」と言う人がいれば、私はその人はウソをついていると思います。なぜなら、無意識/無知が原因で不本意ながらも人を差別してしまう可能性を100%排除することは不可能だからです。しかし、「私は差別をしないように努め、日々行動しています。でも差別をしてしまったらそのときはごめんなさい。」と言えばウソにはなりません。

ところで相手側の立場に立ってみると、発言がどこまで本当かを判断する――ここからその人の誠実さが間接的に判断できると思うのですが――ためには、上記の発言を例にとると、
・差別をしないよう努めているという、その努力の度合い
・差別をしてしまったらごめんなさいという、その謝罪の深さ
を見極めることになると思います。また、このようなことを厳密に判断しようとすると、その人と一緒にある程度長い期間を過ごさないと本当のところはわからないと思います。

しかしそうは言っても現実には就職面接のように短時間でその人の人となりをある程度見極めなければならない状況は多々あると思います。そういう場合、どうすればよいのでしょうか?たぶんその他のやりとりから「この質問にこう答えたということは…」というロジックおよび「この質問に対してこのような反応(言葉に限らず目の動きや態度・口調など)を示したということは…」という非言語的リアクションの両面から推論するしかないと思います。

従って「自分の誠実さをどうアピールするか」という問いに対する結論としては、「受け答えおよび態度全体でその姿勢を示す」しかないと思います。これは誠実さに限らず、長所全体に言えることだと思います。もう一つ気をつけるべきなのは、自分がいくらそう思っていても判断するのは自分以外の周りの人だということでしょう。

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先学期とったスピーチの授業で、言葉そのものが伝えるメッセージはわずか7%で、残りの93%は非言語メッセージであると習いました。ここでいう非言語メッセージとは、話し方/口調・態度・雰囲気などを指します。ちなみにこの授業は毎週講義1回・約25名からなるワークショップ1回という構成で、ワークショップでは隔週で3~4分のスピーチをすることになっていました。スピーチについては教授からだけでなくワークショップに参加する他の学生全てからもコメントと採点が返ってきます。また毎回ビデオ撮影され数日後にイントラで自分のスピーチ風景が見られるのですが、これは当然他の学生もアクセス可能なのでかなり恥ずかしかったです。また準備が足りないと思われる学生に対しては「原稿を読むな」「感情が入っていない」「まんべんなくあいコンタクトをしろ」「結論がよくわからない」といった容赦ないコメントが返ってくるので恥ずかしい思いをしないためにも毎回の準備が欠かせません。スピーチだけでなく乾杯の音頭や人への賛辞といったテーマもありました。今とっているリーダーシップの授業とも絡むのですが、非言語メッセージで人に自分の思いを伝えるというのは本当に難しく、何歳になっても試行錯誤を続けることになるのだろうなと思います。
by coast_starlight | 2006-11-25 02:57 | 考え方


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