ケネディスクールで学生をしながら、あらゆる分野で活動しリーダーシップを発揮する人はたくさんいます。例えばKSG Citizen 誌(校内新聞)には、ハーバード大学の学長に対し、ジェノサイドに加担したと思われる地域(ここでは特にスーダン)へ企業が投資活動を控えるよう働きかける団体を立ち上げることを提案する活動を展開中の学生の話が載っていました。またこれに対して「投資活動を控えさせることで済む話じゃない。それによってスーダンの人々がさらなる貧困状態に陥るほうが問題だ」と言って反対活動を行う学生もいます。3月中旬には、インドのあるNGO活動家がケネディスクールを訪問していたことと併せて、その活動家に感銘を受けた韓国人学生がチャリティーバーベキューを企画していました。土曜日の昼に行われたこのイベントで集められた募金は1600ドルくらいなのでものすごく多いわけではないのですが、数時間のイベントとしては決して少ない額ではないですし、インドで活動するNGOへの資金援助としてはかなりインパクトのある額だと思います。
もっと身近な例だと、春休み期間中にケネディスクールの日本人学生と韓国人学生の有志が、日韓両国に関心のある学生を対象に日韓訪問ツアーを企画していました。この企画に携わっていた人たちは昨年の段階から日程決めや各種手配にかなりの時間と労力を費やしていたようです。特に旅行直前は中間テストなどで授業も忙しい中皆大変だったようです。私は「卒業まで帰国しない」と決めていたため旅行には参加しなかったのですが、参加者に配布する事前学習資料の作成を少し手伝いました。でも今から思えばそう決めた理由は極めて個人的なものなので、「日本の姿を知ってもらいたい」という利他的な気持ちが他の企画に携わっていた人たちよりも単に少なかっただけじゃん、と思うと後悔の念がないわけでもありません。特に韓国で「ピ」の事務所訪問という日程が入っていたと知っていたならば…。 私がこの学生生活で何かイニシアチブをとって行ったことってあるかなぁ…と振り返ってみたのですが、大してないことに気づき少し愕然としています。強いて言えば、1年目の秋学期に行った寿司に関するプレゼンテーションかもしれません。「SUSHI」はもう英単語の一つとなっていますが、レストランやスーパーにある寿司ってかなりアメリカ風にアレンジされていて、これが寿司と思われていたとしたら私としては遺憾…と思い寿司についてMPAコースの学生を対象に20分くらい話をしました。結果はまあ好評だったと思います。 何かに対してイニシアチブをとるために必要なのは、結局のところ「強い思い」だと思います。とすると、当時私は寿司に対して強い思いを持っていたのか、という質問が出るかもしれませんが、そこはあまりつっこまないでください。
by coast_starlight
| 2007-06-18 22:48
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